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車椅子のワンちゃん

変性性脊髄症という病気があります。

遺伝的な病気で、日本ではウェルシュコーギーで最も多く見られますが、

その他の犬種にも発生し、

とくにボクサーやラブラドールレトリバーなどでも時々見られる病気です。

中年以降に発症することが一般的で、

脊髄という太い神経にトラブルが生じてしまいます。

痛みを伴うことはありませんが、

脊髄神経のトラブルにより徐々に後ろ足を引きずるようになり、

その後次第に腰・後ろ足のふらつきや後ろ足の交差などが見られ、

歩けなくなってきます。

 

変性性脊髄症の細かい説明は今回は無しにさせて頂きますが、

最近当院でもボクサーの子で、

検査の結果から変性性脊髄症と診断した子がいます。

とってもお利口さんな女の子ですが、後ろ足に力が入らず、

しっかり歩けなくなってきました。

でも本人は痛みもなく、とっても元気なので散歩にも行きたいのですが、

自由に歩けないため、散歩も大変です。

小型犬種なら抱っこで歩くことができても、

大型犬ともなるとなかなか・・・。

そこで車椅子を使ってみることにしました。

そして本日、ワンちゃんの車椅子を作成している方のところへ行って頂き、

即日作成してもらってきたそうです。

帰りに車椅子を見せに当院へ来てくれました。

 

 

しっかりカメラ目線で、黄色いタイヤもかっこいいですね。

とっても軽く、使いやすそうな車椅子です。

まだ使い始めたばかりですが、快適に歩いてくれていました。

車椅子で歩くこの子を見て、お父さんも嬉しそうでしたね。

日が沈んでからの撮影でしたので、ちょっと見にくいかも知れませんが、

車椅子で歩く様子はこちら