一般内科・外科・予防獣医療はもちろん、救急・腫瘍・血液疾患・免疫疾患

猫ちゃんのフィラリア感染症

最近は便利なもので、遠隔地でのセミナー・勉強会でも

ネットでの配信で勉強することが出来るものもあります。

昨晩、20時からネットでのオンラインセミナーが開催され、

ライブ配信のみでしたので、

診察終了後にパソコンに2時間ほど、かじりついていました。

(獣医師向けセミナーは参加しやすいように平日の診察終了後に行われることも多いんですね)

今回の内容は猫ちゃんのフィラリア感染症についてで、

要点をお話しすると、

・フィラリア感染症の猫ちゃんで、症状が食事と関連のない嘔吐だけ、 ということがある

・感染しているかどうか、診断が難しい (ワンちゃんのように血液検査でわかるとは限らない)

・薬剤によるフィラリア成虫の駆除は推奨できない (フィラリア成虫が一気に駆除されるため、身体への負担が大きく出る)

・フィラリア成虫を体内から釣り出す方法は有効なこともあるが、難しいことも少なくない

・フィラリア症と気づかずに元気だった猫ちゃんが突然死することもある

・予防に越したことはない

といった内容でした。

講師の先生は、心臓病に詳しく猫ちゃんのフィラリア感染症も

精力的に研究・治療をされている獣医師でしたが、

その先生が

フィラリア感染症と診断した猫ちゃんの半数が完全室内飼育

だったそうです。

これは室内飼育の猫ちゃんの方が、

ちょっとした異常に飼い主さんが気づきやすい、

ということも考えられるそうですが、

室内飼育でもこれだけ感染していることに、少しびっくりさせられました。

猫ちゃんのフィラリア感染症は飲み薬・背中に垂らす薬などで、

しっかり予防できます。

また背中に垂らす薬は、

一緒にノミの予防や回虫というお腹の虫も駆除できる優れものです。

蚊の多くなってくる季節ですので、

猫ちゃんでも出来るだけフィラリア感染症の

予防をしてあげてくださいね。

こちらのページでフィラリア症の解説アニメが見られますので、

ご興味のある方はどうぞ

http://www.animalhealth.pfizer.co.jp/pet/movie/movie-filaria-cat/