7月20日(土)・24日(水)18時までの受付
お盆期間 8月14(水)~16(金)午前診察のみ
8月17(土)・18(日) ・29(木)臨時休診
となりますので、ご注意ください。
今年の静岡の暑さは異常ですね、
熱中症に気を付けてあげて下さい。
花火大会に絶対にワンちゃんを連れて行かないで下さい。
熱中症になったり興奮して痙攣をおこしたりして、
亡くなってしまう子を本当に毎年診ていますので、
絶対に花火大会に連れ行くのは止めてください。
話は変わって、
画像の子犬・すずなちゃん
3ヶ月の子犬ちゃんですが、
食べたものが食道を通過できずにそのまま吐いてしまうため
(正確には嘔吐ではなく吐出という状態)
ラブラドールの子犬ちゃんなのに3ヵ月で体重は2kgしかありま せんでした。
右大動脈弓遺残という生まれつきの異常が疑われましたが、
結果的には重複大動脈弓・Double Aortic Archという、
極めて珍しいタイプの先天性の異常でした。
通常は1本の大動脈が、すずなちゃんの場合生まれつき2本あり、
食道がその2本の大動脈と心臓に挟まれてしまい、
食道が狭くなって(食道狭窄)、 食べ物が食道を通過しない状態でした。
全身麻酔をかけて胸を開けて人工呼吸をしながら、
心臓と大動脈・食道や肺などを確認して、
片側の大動脈を切除する手術を行いました。
大動脈を1本切除した直後から食道の狭窄部位が広がって、
無事に手術は終わりました。
胸を開けて大動脈を切除するという大手術でしたが、
小さな身体で頑張ってくれました。
すずなちゃん、本当に強い子です。
食道を休めるためにまだ口からの食事は少量ずつですが
( いまは胃瘻という胃に入れている管から主に栄養を摂らせています )、
吐く様子は全く無くなり、 手術後の経過は非常に順調で元気に過ごせています。
もうすぐ口から沢山ご飯を食べられるから、もう少し頑張ろうね。
当院のスタッフ(動物看護師・勤務獣医師)のみんなも、
すずなちゃんのケア・給餌・ 手術や麻酔管理などしっかりこなしてくれていますので、
経過良好で体重はどんどん増えてきました。
動物のために頑張ってくれるスタッフがいるのは、 ありがたいことですね。
1つ目の動画
手術後、数時間後の様子。
胸を開ける大手術でしたが、
非常に強力な痛み止めや局所麻酔などを用いて手術を行い、
手術後数時間でもしっかり歩けています。
それにしても小さな身体で強い子ですね。
2つめの動画
手術後3日目
まだ少量ずつしか与えられませんが、
口からご飯を食べる様子。
吐くことも全く無くなりました。
まだ主に胃瘻から十分な栄養を摂らせていますが、
口からご飯を食べたくて仕方ないのは当然ですよね
レントゲン画像
赤線の内側が食べ物が溜まってしまっている食道

手術中の画像
赤線の内側が大動脈、青い部位が食道、
2本の大動脈に食道が挟まれていました
(通常は大動脈は1本)

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