大晦日になってしまいました。
午前中に狸に咬まれたワンちゃんと下痢の治まらない猫ちゃんの診察があり、
あとは夕方退院の子がいますので、
それで今年は終わりでしょうか。
今年の予定されていた手術は先週で終了しましたが、
昨日夕方、緊急の手術が一件。
会陰ヘルニアという病気で、
わかりやすく言えば肛門の周りの脱腸です。
去勢手術をしていない男の子に多く、
とくによく吠えるM・ダックスやコーギーの子は要注意です。
またボーダーコリーにも多い印象があります。
この会陰ヘルニア、
肛門周囲に便がたまってしまい、排便がしづらくなったり、
排便時の痛みが出ます。
上の写真のようにお尻の周りが腫れてしまいます。
また今回のワンちゃんの場合、
本来お腹の下のほうにある膀胱が肛門の横に飛び出てしまっていました。
肛門の横に膀胱があるというのは、人間で考えてみるとなんとも気持ち悪そうです。
このままだと排尿できなくなってしまうことがあり、
またこの状態で1週間ほど経ってしまうと、
膀胱と直腸などの肛門の周囲が癒着と言ってくっついてしまい、
治療・手術がとっても大変になります。
このため、膀胱が癒着する前に手術をすることになったので、
昨日急遽手術を行いました。
お腹を開けて膀胱や腸が変な位置に飛び出てしまわないように精管固定・結腸固定というものを行い、
そのあと肛門の周りをハの字型に切って脱腸しないように整復します。
もともと時間がかかる手術ではありますが、
ちょっと手術に難航して予想以上に時間がかかってしまいました・・・。
今日は痛そうな様子はありますが、食欲もあり体調は落ち着いています。
再発が多い病気でもありますが、このまま治ってくれると嬉しいですね。
今年も一年、沢山の方にご来院頂きました。
病院なので本来来なくて済む方がいいのでしょうが、
ご来院頂けるのはありがたいことです。
2016年、健やかな生活を送れるようにできたらいいですね。
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