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超音波検査(エコー)の有用性

今週7月28日(水)・再来週8月8日(日)は
終日休診となりますので、ご了承ください。
 
なおお盆は8月12日(木)~14日(土)は午前のみの診察、
8月15日(日)休診、となります。
 
最近は超音波診断装置(いわゆるエコー)の画像がとてもきれいになり、
ここ10年ほどで動物の医療でも超音波検査の出番が非常に多くなりました。
 
少し前までは主に腹部・内臓の確認と心臓の確認が主体でしたが、
今は肺や筋骨格器系など、本当に全身的に超音波検査を行う機会が増えています。
 
当院では診察室にエコーが置いてある為、
診察中にもエコーで簡単にチェックすることが頻繁にありますが、
病気の診断・除外に非常に役立ちます。
 
最初の画像は腎臓に腫瘍がある猫ちゃんの超音波検査画像で、
腎臓の右半分は正常(青線)ですが、左半分は腫瘍化(赤線)しています。
3・4枚目の画像はその腎臓を手術で摘出した後の肉眼写真ですが、
左半分は腫瘍化(赤線)していて、右半分はほぼ正常(青線)です。
超音波検査画像とほぼ同じように見えますね。
 
5枚目・6枚目の写真は、
わんちゃんの腸の画像です。
赤丸・赤線が腫瘍、青線が正常な腸です。
7・8枚目の写真は、手術時の腸の画像です。
やはり超音波検査画像とほぼ同じように見えます。
 
超音波検査は手軽にでき、
動物への負担も非常に少ない優れた検査で、
お腹の中のガン(腫瘍)の検出や膀胱・尿管結石の検出などに
力を発揮します。
横になったり仰向けになったりしてもらう必要がありますので、
その点はストレスになるかもしれませんね。
あと、おなかがすいている状態で検査する方が理想なのと、
毛があると見にくいため、毛刈りが必要になることがあります。
大きなデメリットは少ない検査のため、
体調不良の時だけではなく、
健康診断に加えてあげるととてもいい検査だと思います。