写真のサビ猫ちゃん、3か月ほどの時に保護されましたが、
漏斗胸(ろうときょう)という胸の形状異常が見られました。
肋骨と胸骨という胸の骨の形状に異常が出て、
上から見えると漏斗のように見えるため漏斗胸という名前がついています。
軽度の場合にはそのままで問題ありませんが、
骨の変形により胸の広がり(肺の広がり)が制限されてしまうため、
運動するとすぐに息切れしてしまう場合や成長に問題が出ることがあり、
重度の場合には呼吸困難を起こしてしまい、緊急的な治療が必要になることもあります。
この猫ちゃんの場合、骨の変形は重度であり、
呼吸困難とまでいかなくても正常ではない呼吸状態でしたので、
整復処置を行いました。
整復処置で問題の出ない状態まで胸の広がりが確保でき、
処置後の経過も良好でした。
保護された方のご都合上、
やや長めの入院になりましたが、昨日退院。
ちょっと警戒心の強い子ですが、新しいお家に慣れれば、
きっと元気に走り回れますね。
https://www.facebook.com/surugaanimalhospital/posts/1002676009844220
みぞおちがくぼんで漏斗状になっています
黄色の丸の中が変形している胸の骨です
整復処置後、胸の骨が正常に近い状態に戻っています。”