5月3日・4日は午前診察のみ、
5月5日は休診、
6月22日・23日も学会参加の為休診となりますので、
ご注意下さい。
膝蓋骨脱臼、
俗にパテラとも呼ばれるものですが、
膝のお皿が内側、もしくは外側に外れてしまう異常で、
小型犬で頻繁に遭遇します。
内側への脱臼が圧倒的に多く(膝蓋骨内方脱臼)、
症状や程度の差はあれど、
本当に毎日、膝蓋骨内方脱臼の子を見かける印象です。
中型犬でも柴やキャバリアなどには多く、
大型犬でも発生が見られます。
ワンちゃんほどではありませんが、猫ちゃんでも見られます。
殆どが生まれつきの問題で、
成長に伴って悪化してくることもあり、
程度が軽度であれば治療せずに経過観察だけのこともありますが、
問題が出てくるようであれば治療が必要になります。
痛み止めなどを使うこともありますが、
根本的な治療は手術になります。
動画のワンちゃん、
左足が膝蓋骨内方脱臼のグレード4という一番重度な状態でして、
膝のお皿が外れっぱなしで、
正常な位置に戻らなくなっていました。
その影響で足先が向きが内側に向いてしまい、
膝が伸びない為、膝が曲がったまま歩いていました。
右足は膝蓋骨内方脱臼のグレード3という、
そこそこ重度な状態。
まずは左膝から手術をして、左膝の脱臼が治ったことを確認して、
今度は右膝の手術を行いました。
経過は非常に順調で、
右足も手術してから数日で少しずつ着地できるようになっています。
左足はすっかり改善して、足先は正常な方向を向き、
膝もしっかり伸びるようになっています。
この子、
「左足の向きがおかしくなってきたら手術してもらうと良いよ」
と、
ペットショップとそこの獣医師から説明されていたそうで、
何でもかんでも手術すればいいわけではないのは当然ですが、
しかしさすがに膝が曲がったままになったり
足の向きがおかしくなってからの手術では遅いので、
ある程度の段階で手術は行うべきだと考えています。
つい先日は膝蓋骨が外側に外れる膝蓋骨外方脱臼で、
生後数か月ですが、両足ともグレード4という一番重度で、
膝が全く伸びなくなってしまったトイプードルちゃんも
手術を行いました。
経過はまたアップできると思いますが、
今のところ順調そうです。
必ずしも手術が必要というわけではなく、
無治療で経過観察だけで良い場合や、
痛み止め・サプリメントなどを使うケースもありますので、
膝の状態がご心配な場合にはご相談くださいね。