一般内科・外科・予防獣医療はもちろん、救急・腫瘍・血液疾患・免疫疾患

リンパ腫

今週5月30日(木)は休診となりますので、ご注意ください。
また、6月22日(土)・6月23日(日)も学会参加の為、
休診となりますのでご注意ください。
 
ワンちゃんも猫ちゃんもハムスターちゃんもウサギちゃんも、
腫瘍(がん)が非常に多く発生します。
ワンちゃん・猫ちゃんでは、
リンパ腫という血液の細胞(リンパ球)が腫瘍化してしまう子が
非常に多く見られます。
 
5月だけでリンパ腫と診断した子が5~6件、
中には症状がなければ治療の必要性がないリンパ腫
(高分化型リンパ腫)
というものもあり、
そういう子も含めれば現在10件ほどリンパ腫の子が通院しています。
 
リンパ腫の場合、手術をすることもありますが、
抗がん剤が治療の中心になります。
とくに猫ちゃんの首に発生するリンパ腫は抗がん剤治療を
しっかりすると、完治することも多々あります。
 
ただ他のリンパ腫の場合には
治療をしても生命に関わってしまうことが多く、
発生率と経過を含めれば非常に厄介な腫瘍です。
ブログやSNSは画像を使うこともあり、
手術やわかりやすい画像などを使うことが多いため、
何となく外科よりも投稿が増えてしまいますが、
当院が元々得意としていて力を入れているのは、
腫瘍科です。
 
腫瘍治療に力を入れたいと考え、
最初に勤務した動物病院がリンパ腫の治療に力を入れている動物病院でした。
その後もリンパ腫に関して学会などで何度も発表を行ってきました。
珍しいケースとしてMOTT CELLという非常に珍しいタイプのリンパ腫や、
人間でいうところのピロリ菌のようなものを治療したら胃のリンパ腫が治った猫ちゃんなど、
変わったリンパ腫も経験していますが、
それでもリンパ腫は治療に難儀する手ごわい腫瘍には変わりありません。
 
リンパ腫の診断には細胞診検査というものが必須であり、
当院では細胞診検査も力を入れて、
なるべく検査の当日中に診断ができて、
すぐに治療に入れるように準備しています。
 
診断・治療よりも、
本当は腫瘍が発生しないようにできたらそれが理想なんですが・・・
 
写真3枚目が細胞診検査結果。
細い針で腫れている部位から細胞を採取して、
ライトギムザ染色というもので細胞を染色して、
顕微鏡で細胞を確認します。
これだけでリンパ腫の診断がつくことが殆どです。
当院院長の得意分野です。
 
写真4枚目、遺伝子検査の結果。
これで診断をするわけではなく、
診断の補助・治療方法の決定を行います。