7月16日(日)休診
7月22日(土)午後6時までの診察
となりますのでご注意ください。
以前にも投稿したのですが、
猫ちゃんの尿管のトラブル、
これが本当に厄介で・・・
尿管という腎臓と膀胱を繋ぐ非常に細い尿の通り道に、
結石や血の塊が詰まって尿が流れなくなってしまうことがあり、
また結石や血の塊じゃなくても
尿管の炎症で尿が流れなくなってしまうこともあります。
尿が全く出なくなった場合や、
尿が少しは出ていても腎臓の数値がどんどん悪くなる場合には、
緊急手術が必要になります
でないと数日で命を落とします。
(人間の尿管結石は激痛、
猫ちゃんの尿管結石は激痛というよりも生命の問題、
ここが大きな違いですね)
今回治療を頑張ってくれた猫ちゃんは、
両側の尿管に問題が出て、
水腎症・閉塞性腎症という状態になっていました。
腎臓の数値とカリウムの数値が非常に悪くなっており、
生命に関わる状態でしたので、
緊急手術で腎臓に管を入れて、
その管を体外に出してひとまず尿が外に出るように応急処置
(腎瘻カテーテル)
暫くの間、
腎瘻カテーテルから尿が出るようにして治療を続けたところ、
片方の尿管は機能が回復・尿が流れるようになりましたが、
もう片方の尿管は2週間ほどしても尿が流れないままでしたので、
2回目の手術で尿管と膀胱を繋ぐ手術を行いました。
手術後は非常に経過良好で、
2回目の手術後4~5日で元気に退院となりました。
3週間ほどの入院、
猫ちゃんよく頑張ってくれました
(とーってもなつっこい可愛いニャンコさんでした)
さほど簡単ではなく、
かなり繊細な技術が要求される手術で、
髪の毛より細い糸を使用する為、
細かい処置ができるお気に入りの繊細な手術器具を使用しています。
自分自身さほど器用ではない為、
弘法筆を選ばず、とはいかないわけで
少し値が張りますが使いやすい器具を選んでいます
写真1枚目の青丸の中が
体外に尿を出す為に腎臓に繋がっている管
(腎瘻カテーテル)
写真2枚目の赤丸内が、
尿管と膀胱を繋いだ部位
写真3枚目、
小さな縫合針・非常に細い糸を掴む為の器具
写真4枚目、
細かい作業ができるピンセット