一般内科・外科・予防獣医療はもちろん、救急・腫瘍・血液疾患・免疫疾患

肺水腫の人工呼吸管理・集中治療

7月6日(木)休診
7月16日(日)休診
7月22日(土)午後6時までの診察
7月26日(水)休診
となりますのでご注意ください。
休診が多く申し訳ありませんが、
ご了承ください。
 
呼吸の異常は生命に直結することがあります。
 
代表的な呼吸の異常として、
肺水腫と言って肺に水(血液)がたまってしまう状態がワンちゃん・猫ちゃんで頻繁に見られます。
肺水腫を起こしてしまう原因としては心臓病が圧倒的に多く、
重度の場合には呼吸不全・窒息により数時間で命を落としかねません。
 
最近では動物医療界の救急医の頑張りで、
肺水腫時の人工呼吸での治療が広まってきました。
(動物自身の本来の呼吸だけでは窒息してしまうため、
軽い麻酔をかけてノドに管を入れて窒息しないように人工呼吸により呼吸の管理を行います)
 
自分自身が救急医療に携わっていた15年前には
救命できなかったような子が最近では救命できるようになり、
獣医救急医療の関係者には頭が下がる思いです。
 
写真のチワワちゃん、
僧帽弁閉鎖不全症という心臓の弁の異常で、
肺水腫を起こしてしまい呼吸が苦しく眠れず、生命を落としかねない状態でした。
15時間ほどの人工呼吸管理を行い、
その後はワンちゃん自身の呼吸だけで穏やかに眠れるようになり、
数日で退院。
翌週にも今度は血栓症という血の塊ができてしまう病態で
数日ほど入院となりましたが、
こちらも治療を頑張ってくれて無事退院となりました。
 
今後も病気と付き合っていかなくてはなりませんが、
強い子ですから、頑張ってくれると思います。