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レプトスピラ症の発生

新聞でも報道されましたので既にご存知の方も多いかと思いますが、

静岡市でレプトスピラ症のワンちゃんが発生しました。

レプトスピラというのは細菌の一種で、

多くの哺乳類に感染します。

ワンちゃんの場合、感染すると高熱・血尿が出て、生命に関わる重大な病気です。

また人間にも感染します。

ではどうやって感染するのか、というと、

もともとネズミがこのレプトスピラを持っていることが多く、

そのネズミの尿で汚染された水や土壌などから、

人や犬など、その他の動物へ感染すると考えられています。

今回発生したワンちゃんはいずれも猟犬で、

山の中でネズミの尿に汚染された水を飲んだ可能性が考えられます。

自宅で飼育して近所を散歩する程度であれば、感染する可能性は高くないと思いますが、

山の奥へ行ったり、アウトドアが大好きなワンちゃんは注意がとくに必要です。

最近ではレプトスピラに対するワクチンもたくさんあります。

ただ問題点としてレプトスピラの種類により、

予防接種が効かない可能性があります。

何種類もレプトスピラが存在するため、

予防接種をした種類と、感染した種類が異なれば、

予防接種の効果はありません。

(人間のインフルエンザウイルスに対する予防接種と同じような感じですね)

またリスクがとくに高いというわけではありませんが、

予防接種に伴う副作用も0ではありません。

しかし種類さえあえば、怖いレプトスピラ感染症を抑えることが出来るのも事実です。

ご心配な方は、予防接種のメリット・デメリットを含めて、

一度主治医の先生に相談してみて下さい。