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またまた子宮の病気について

以前も子宮の代表的な病気である子宮蓄膿症について記載しましたが、

(以前の記事はこちらから)

最近も何件かこの病気の子が来院しています。

先日、6歳のチワワちゃんの子宮蓄膿症の手術を行い、

また同じ日に2歳のゴールデンレトリバーの女の子の通常の避妊手術を行ったのですが、

写真を見て頂くと子宮の腫れ方がわかりやすいと思い、写真を載せてみます。

 

 

右側と左側、同じ写真ですが、右側の写真には子宮の輪郭がわかり易くなるように赤線を引いています。

 

写真の上がチワワの子の膿が貯まって腫れた子宮です。

下がゴールデンレトリバーの子の正常な子宮です。

ちなみに体重がチワワの子は2.6kgほど、ゴールデンレトリバーの子は30kgほど。

腫れてしまっているため、形が少し違いますが、

子宮の太さはゴールデンの子よりもチワワの子のほうが太くなっています。

体重が10倍以上あるゴールデンレトリバーの子よりも太くなって、

チワワちゃんのお腹の中のかなりのスペースを子宮が占拠する状態になっていました。

このチワワちゃん今は元気になってくれて

手術1週間後の傷はこんな感じです。

 

 

子宮蓄膿症は避妊手術をしていれば防ぐことが出来る病気ですが、

避妊手術をしていない場合、とくに中高齢以上のワンちゃんで起こりやすくなります。

なお若い年齢でも起きることはありますが、

猫ちゃんの場合はワンちゃんと比べて若い年齢でも起こりやすいようです。

またウサギちゃん・ハムスターの子でも起こる病気です。

子宮蓄膿症は元気な子でも、数日で急激に体調が悪くなることが珍しくありません。

体調がおかしいと思ったらあまり様子を見ず、お早めにご来院くださいね。